(更新日:2007年3月1日)
Alfaromeo Giulietta Spider (アルファロメオ・ジュリエッタ・スパイダー)
前回、1958年型アルファロメオ・ジュリエッタ・スパイダーの魅力について書いた。スタイリッシュでオーナーの気持ちをくすぐるクルマであった。いっぽう、これを日常の足として使うにはそれなりに苦労もあった。

苦労の中でもとりわけ思い出に残っているのが冬の寒さだ。 幌は雨がかろうじて防げる漆ビニール製で、ウィンドシールド(フロントウィンドウのことを正確にはこう呼ぶ) のフレーム上端には大きなすきまが出来る。 そこから風がビュービュー入ってくるのだ。

とくに真冬の高速などは凍てつくようなすきま風でコクピットの中が満たされる。 英国車はモーガンといいスーパーセブンといい、それなりにヒーターが効く(場合によっては効きすぎる)が、 ジュリエッタスパイダーのヒーターは、日本の自動車修理工が「ダルマ」と呼ぶ円筒形のファンタイプで、 形もハンドドライヤーに似ているし、出てくる温風もその程度である。なのでまったく効かない。

重装備で乗ると降りたときにカッコ悪い。スタイリッシュにキメるか、体調を重視するか。 けっこう難しい選択を強いられるクルマであった。 でもこんなクルマに乗るひとは、やっぱりカッコつけていて欲しいものだ。 いまのアルファのスパイダーに乗ったら隔世の感があったが、カッコつけのクルマである点では血統を感じた。

小川フミオ

(次回は2007年4月の更新予定です)