(更新日:2006年12月1日)
かつて僕はモーガンに乗っていたことがある。それも2台続けて。モーガンとは、英国製のオープンカーで、現行モデルのデビューは1934年というからオソロシイ。しかもベーシックモデルのモデル名は4/4というが、この意味は「4気筒エンジン」&「4輪」である。4輪! それってどういうこと?というと、モーガンは最初は3ホイーラーといって3輪の専門メーカーだったのだ(いまも根強いマニアがいて、宮崎駿さんもモーガンではないが、同種の3ホイーラーを所有しているハズ)。
英国のスポーツカーの特徴は?というと、基本がオープンであることだ。雨が降れば帽子かぶるなり、オイルをよくすりこんだコートを着ればいい、というのが彼らの考え方。なのでクルマのホロは申し訳程度ということがある。いや、かつては多かった。モーガンもオープンで乗るように作られたクルマである。
モーガンのホロの組み立ては、慣れていない人にはおそろしく面倒くさい。ホロをスナップでウィンドスクリーン(フロントウィンドウのことを正しくはこう呼ぶ)に留めていき、そのあとでそのホロを支えるフレームを力を入れて引き出す。ホロが収縮する冬場なのでこれがけっこう力のいる作業である。
それとサイドウィンドウは巻き上げ式でなく、はめこみ式。どうしても横からの雨や風を防ぎたいというときは、トランクルームに閉まってるサイドスクリーンをボルトオンする。雨戸感覚である。
しかし、英国車のいいところは、ホロをかけた姿がさまになる、ということだ。デザイナーなんてそんなに仕事をしていなかった時代でも、クラフツマンたちがわかっていたのだろう。モーガンのホロ姿も、味があって、僕はとても好きだ。それとホロがじつは耐候性にすぐれていて(少なくても走行中にばりばりっと外れることは皆無なのがうれしい)、サイドウィンドウはあけっぱなしにしてそこから肘を出して、ホロをかけて走れば東京なら、夏の暑いときは「日傘」にもなる。
最近はあまり見かけないが、モーガン、もういちど欲しい。
小川フミオ
(次回は2007年1月の更新予定です)