(更新日:2006年11月1日)
 
■国によって、呼び方が違う
イギリスではドロップヘッド、アメリカではコンバーチブル。いろいろな言い方があるオープンカー。 それだけ西欧の自動車文化の中で定着しているのだ。それもそのはず、自動車は元々、無蓋だったのだから。 しかし、1900年代の初頭にT型フォードが作られ、自動車が大量生産されるようになると自動車が交通の中心となり、耐候性が求められるようになってきた。 そして逆に、オープンのほうが、仕事とは離れた優雅なありかたと認められるようになっていった。高級車にオープンカーが多いのは、そういう理由もあるはずだ。
■薄い幌は日本、厚いのはドイツ
おもしろいのは、幌の厚さに、お国柄の違いがあることだ。
日本ではマツダ・ロードスターやホンダS2000のように、薄い幌が主流である。 一方、ドイツ車は厚い。遮熱材などで何層にもなった幌が多い。寒い気候なので、幌といえども鉄屋根のような性能を求めた結果だろう。 最近多い「CC(クーペ・カブリオレ)」コンセプトは、メタルトップが電動で格納されるものだが、厚い幌の延長と考えてもいいだろう。 ポルシェの人気車種、カブリオレも、厚い幌をもっている。ドイツ車やイギリス車は、幌を上げた時のスタイルにとても気をつかっている。おそらく上記の理由で、幌を閉めて走る時が多いからではないだろうか。 マツダ・ロードスターなどは明らかに幌を開けた姿がカッコいい。
要は、自分が幌を上げて走るほうが好きか、下げたほうが好きか、ということでクルマを選べばいいのだ。
■意外と知らないオープンの法則
乗る時のスタイルということでは、サイドウィンドウの上げ下げも、オープンカーにとって重要な課題だ。 これは幌の厚さと関係がある。 薄い幌のクルマの場合、サイドウィンドウは上げない。イギリス車に多いが、彼らにとってスポーツカーとは本来、幌をもたない(どうしても、という時いがいは使わない)ものである。 雨の日も幌を上げない人を見ることすらある。 そこで彼らにとっては、サイドウィンドウも存在しないように扱うものなのだ。 幌を開けているときは、必ずサイドウィンドウは下げる。これが法則である。 洋服のルールのようなものなので、守らなくてもいいのだが、知っているとカッコいいかもしれない。 厚い幌のクルマはサイドウィンドウを上げて走っても大丈夫。 オープンカーは時として我慢も必要なのだ。
小川フミオ
(次回は12月1日更新予定です)